はたんきょう(巴旦杏)

大阪近郊の鉄道(主に新線建設や計画)について

東海道線支線地下化工事北1工区の高架下の工法について

今回は、リポート記事ではなく、考察記事である。

北1工区は地下鉄御堂筋線を乗り越えるあたりから阪急と国道176号線の高架下までという広い範囲をカバーしている。

その範囲内では、新しく敷設される線路はだいたい北半分が地上、南半分が地下だが、地下といっても潜り始めたばかりの部分なので、あまり深くはない。なので、工事の際も、他の工区に比べれば、地下線路工事という意味ではさほどの手間はかからないと思われる。

 

ただ一箇所、阪急と国道176号線の高架下の部分は、やや難度の高い工事なのではないかと推察する(断っておくが、筆者は建設業に関しては全くの素人なので、ここで述べることは単なる野次馬精神の表れに過ぎない。悪しからずご了承願いたい)

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以下に、大阪市が配布している工事資料のうち、当該部分の図表を抜粋を掲載する(橙色の文字は筆者が加えたもの)。

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私はこの資料を見たとき、一体どうやって土留め壁を構築するのだろうかと興味津々だった。

地下鉄道を作る際、山にトンネルを掘るのとほぼ同じ要領で地下にトンネルを掘って作る場合(シールド工法)もあるが、この現場のように地上から降りてゆく部分では普通、トンネルを掘るのではなく、上から溝を掘って底に線路のためのトンネルを構築して埋めもどすという方法が取られる(開削工法)。

そして、その溝を掘る作業において重要なのは掘り下げた溝の側面が崩れて来ないようにすることである。そのためには、溝を掘るのに先立ち、側面となる部分に金属の板を打ち込んでおく。これが土留め壁である。

土留め壁は普通、掘り下げる溝の深さの2倍以上の深さまで打ち込む。そうすることで土留め壁がある程度「自立」するからである。

土留め壁の構築は通常、巨大な重機を使って行うが、高架下ではそのような重機が使えない。

だから、この現場ではどのように対処するのかに興味が惹かれたのである。

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写真で記録しておくのを忘れたので、以下に実際に目撃した事実の概念図を掲載しておく。

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ある程度掘り下げた場所から土留め壁を作ることで、上方に十分な余地を確保したわけだが、その際、緩やかに斜めに傾斜した面(法面 (のりめん))で掘り下げてゆくことで、側面が崩れてくるリスクを回避したということだと思う。

当時これを見て、なるほど、こういうやり方もあるのか、と感心したものである。

 

しかし、いままた一つ疑問が生じている。

上の図は東側の土留め壁の構築時だが、これから、構築する西側の土留め壁は、一体どうやって作るのだろう?

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もうしばらくしたら、工事が始まるだろう。

その時を楽しみにしている。