はたんきょう(巴旦杏)

大阪近郊の鉄道(主に新線建設や計画)について

梅田貨物線地下化についての疑問

「JR梅田貨物線を地下化して大阪駅の北側に『北梅田駅(仮称)』を作る」という計画が報じられているが、疑問点が一つある。 「どこで環状線と合流するのか」という点だ。 2002年頃に書き込まれた古い掲示板の記述によれば、「西九条付近まで地下化して合流」とのことだったが、おそらくこれは書き込み者の個人的な推測だろう。 最近発表された関西経済連合会資料によれば、「地下化総延長は2.3km」となっている。Google Map の『定規ツール』で測ったところ、阪急中津駅付近から想定ルート沿いにたどると環状線国道2号線の交差するところ(阪神野田駅の少し東(→))あたりでだいたい2.3kmとなる。ということは、JR福島駅からJR野田駅までの間に合流するのは間違いない。 各種資料にはどこから地上に出てどういうルートで環状線と合流するのか書かれていないが、環状線JR福島駅〜西九条駅の南側は駐車場や道路になっているので、おそらくそれを利用して合流線を作るものと思われる(ひょっとしたら現在の梅田貨物線のJR福島駅付近のルートから外れて全然違うところを通ることも考えられなくはないが、可能性は低いと思う)。 問題は、合流点が国道2号線より南(野田寄り)なのか北(福島寄り)なのかだ。 上記の「地下化総延長は2.3km」という表現を、純粋な地下部分であると考え、地下から環状線に合流するための勾配部は含まれていないと解釈すれば、国道2号線のすぐ南で地上に出て新なにわ筋(および阪神高速3号神戸線)の手前で合流するということになるが、それだと地下から高架レベルまで8メートルくらい?をわずか400メートルで上らねばならない。20パーミルもの急勾配となってしまう(まさか新なにわ筋に踏切を作るわけにはいかないので、必ず新なにわ筋を乗り越す高さまで上らなければならない)。ならば、これは違う可能性が高い。 (それに、この想定は、JR東西線新福島駅〜海老江駅間が地下二階にあり、梅田貨物線は地下一階を通って国道2号線を横切ることを前提としている。北新地駅が地下二階にあることは確認済み。海老江駅付近は地下鉄千日前線の下を通っているようなので、おそらく地下二階だろう。ならば、その中間にあるJR新福島駅も地下二階という可能性が高いものの、将来なにわ筋線がJR東西線と交差する際、深く掘らなくてもよいようにJR新福島駅付近だけはあらかじめ地下一階になっている可能性もある。実際に行って確認すればわかることだが、もし地下一階ならこの想定は根本的に成り立たない) となれば、国道2号線の北で合流するという想定のほうが正しいのではないか。具体的には、JR福島駅の下、なにわ筋をすぎたあたりで地下から出てだいたい600メートルほどの距離を勾配で上って合流することになる。これだと勾配は14パーミル程度であり、十分現実的だ。 しかし、ここで新たに二つの疑問が生じる。一つ目はこの想定だと『あみだ池筋』という道路ともろに交差してしまうこと。現在でもあみだ池筋と梅田貨物線との交差部は高さが低いため、あみだ池筋の路面を1メートルくらい掘り下げている。もしこの部分の梅田貨物線を地下から高架レベルへの勾配部とするのであれば、あみだ池筋との交点は地上レベルくらいの高さとなり、あみだ池筋更に3メートルくらい4メートル以上掘り下げる必要が生じる。難工事が予想される。(まさか踏切化するとかあみだ池筋を分断してしまうとかは考えにくい) もう一つの疑問は、現在の梅田貨物線を通行止めにすることなくどうやって新たに地下からの合流線を建設するのか、である。通常、いま存在する線路を地下化するような場合、現在の線路を横にずらすための仮線路を建設して、現在の線路を撤去し、そこに新線路を建設する、という手法がとられるが、JR福島駅付近は建物が建て込んでいて、仮線路の建設が難しいのではないかと思う。先程も述べたようにJR福島駅の西側(←)の南には空き地(駐車場として使われている)があるものの、駅付近にはそのようなスペースはないように見える。 駅の北側と南側に狭い道路があるので、それらを利用するのだろうか。しかし、北側の道路を塞ぐと付近の住民にかなりの迷惑をかけるような気もする。南側の場合、商店などが少し存在するが、影響は北よりは小さそうだ。いずれにしても、仮線路を北側か南側に増設するならJR福島駅の東側(→)でも用地が必要となる。 個人的な想像だが、もしかしたらJR福島駅の現在の島式ホームを半分に削ってそこに外回り線を通し、現在の外回り線部分を撤去して『仮の梅田貨物線勾配線路』を建設、その後に現在の梅田貨物線の勾配部を撤去して改めて地下から高架レベルへの勾配線を作る、という手法をとるのではないか。その場合、JR福島駅の西(←)側の南にある駐車場に内回り線をずらす仮線路を建設する必要はあるが、駅付近では用地を確保する必要がなくなる。 JR福島駅のホームの幅が細くなって危険と言えば危険だが、それならばホームを東西方向に延長して外回りと内回りの停車位置をずらす(つまり、一本の島式ホームの東寄りを内回り用として、西寄りを外回り用として使う)といった手法も考えられる。また、内回り用の対面式ホームを高架の南側に張り出すようにして仮設し、島式ホームは外回り用とすることも想像できる。 更にいえば、いま述べた『仮の梅田貨物線勾配線路』を撤去した後、そこにも地下から高架レベルへの勾配線路を作ることで『JR福島〜国道2号線との交差点付近』を複々線にしてしまう(つまり梅田貨物線をその区間まで複線化する)こともできる。上記関経連の資料などでは梅田貨物線の『地下化』については述べられているものの『複線化』という話はいっさい出てこないので、おそらく単線のままなのだろう(将来的になにわ筋線が開通すれば梅田貨物線は再び貨物専用線に格下げになると思われるので単線でよいとの判断なのだろう)。だが、せめて国道2号線との交点まででも複線化すれば少しはダイヤに余裕を持たせられるのではないか。 あるいはいっそ、その『地下化複線化された梅田貨物線の下り線』がJR福島駅付近で地上に出て勾配を上ってゆく際、環状線の外回りと内回りの間に割り込むようにして高架レベルまで上り、国道2号線付近で内回り線に(ポイントで)合流することもできるだろう。その場合、国道2号線付近〜西九条間は梅田貨物線の上りは専用の線路だが、下りは環状線内回りと共用する形となるわけだ。そうなれば、梅田貨物線は一応『全線複線化』されたことになる(国道2号線付近〜西九条間の内回り線が逼迫するとか、合流させることでダイヤの乱れが生じやすくなるという欠点もあるが)。 (2011年7月16日追記) 実地調査の上、一部を取り消し線で取り消した。詳しくは『梅田貨物線地下化についての疑問(続き)』にて。