はたんきょう(巴旦杏)

大阪近郊の鉄道(主に新線建設や計画)について

梅田貨物線地下化についての疑問(続き)

実際にJR福島駅付近を見てきたが、前項で述べた『ホームを半分削る』というのは無理のようだ。JR福島駅付近は内回り線と外回り線が完全に別々の高架として建設されていて、ホームはその間に橋のように渡しかけられている。だから、それを半分に削ってもレールを引くことはできないのである。

となれば、おそらくは内回り線の南側の道路を一時占有してそこに仮の内回り線とホームを建設し、現在の内回り線を外回り線として使用する一方で、現在の外回り線を撤去、そこに仮の梅田貨物線を建設、その上で現在の梅田貨物線を撤去してそこに地下から高架レベルまで昇る勾配線路を作る、という可能性が高い気がする。その際、前項でも述べたように、あみだ池筋と交差する部分はあみだ池筋のほうを掘り下げざるを得ないだろう。

なお、線路を福島駅の北方向へずらす可能性も考えてみたが、北側には小学校の校門が面している道路があり、工事期間中そこを占有してしまうのはかなり難しそうに見える。なので、おそらくは南へずらすだろう。

(2011年7月17日追記)

もう一つ別の可能性がある。

いくつかの資料を見たところ、『梅田貨物線の地下化、北梅田駅の新設、踏切の解消』などと書かれてはいるものの、よくよく読めば『なにわ筋との交差部にある踏切を解消する』とは書かれていない。そこに書かれている『踏切の解消』とは現梅田貨物駅の南西にある踏切のことであり、なにわ筋の踏切のことではないのではないか。個人のブログなどにも『なにわ筋踏切の解消』が当然のことのように書かれているが、公式資料にそう書かれているとは明言しておらず、単なる想像である可能性が高い。

となれば、『梅田貨物線の地下化』とは、なにわ筋の手前までの話にすぎないのではないか。どう考えてみても環状線をずらして地下から接続する勾配線路を作るだけの余裕があるようには見えないし、それをしようとすればたかが貨物線、なにわ筋線完成までのつなぎにすぎないプロジェクトのために非常に大規模な工事が必要となる。

もしそうだとすれば、あのなにわ筋の踏切は向こう数十年はあのままだということになる(もっとも、なにわ筋線が完成すれば貨物列車のみとなって遮断機が降りる頻度はずっと下がるだろうが)。

(2011年7月18日追記)

あと二つほど可能性を思いついた。

一つ目。

なにわ筋線との交差部は地下ではなく、逆に高架で上をまたぐ。梅田貨物線がJR神戸線の下をくぐった地点からなにわ筋までの間は160メートルある。この間に約4メートル上れば上をまたぐことができるが、その場合、勾配は25パーミルになる。非常に急勾配ではあるものの、現代の鉄道技術では全く困難というほどでもない(南海高野線には50パーミルの勾配があるらしいし)。

この場合、当面はなにわ筋のあたりで環状線外回り線と合流してなにわ筋あみだ池筋間の外回り線を梅田貨物線と共用とする(ダイヤは相当逼迫するだろうが(苦笑))。そしてその間に、突貫工事で現在の梅田貨物線なにわ筋あみだ池筋間の勾配を高架化する。勾配部を撤去して建設し直す必要はないので、もう線路を撤去する暇も惜しんで、土砂でも盛って線路を作ってしまえば(苦笑)、少しでも工期を短縮でき、ダイヤ逼迫を早期に解消できるのではないか。

二つ目。

環状線の南側から地上に出て国道2号線の手前で環状線内回り線と合流する。先日述べたように、環状線のJR福島駅〜国道2号線間の南側は空き地になっている(駐車場として使われている)ので、それを利用して地下から高架への勾配線路を新設するのである。この場合、梅田貨物線は環状線の高架の下を地下でくぐることになるが、くぐってすぐに地上から出ようとするとその部分の高架の地盤が不安定になるため、実際には十分深く潜って下をくぐり、しばらく環状線と南側で並走してから地上に出なければならない。その距離を稼ぐために現在よりも毎日新聞大阪本社寄りの地点でJR神戸線環状線をくぐるのではないだろうか。

ただ、この場合、南側から合流してしまうため、安治川口方面へ向かう下り貨物列車は西九条までは環状線内回りの線路を走ることになる(西九条駅では2、3番線ホームを通過するのだろう)。安治川口方面からやってくる上り列車に至っては、合流部の手前に渡り線を作っておいて平面交差させる必要がある。ダイヤの逼迫が予想される。もしかしたら、新線は下り専用とし、現在の梅田貨物線JR福島駅〜国道2号線間は上り専用に転用するという可能性もある。踏切は解消できないが、遮断機が下りる回数を半減させることはできる。更に言えば、新線は当面上り下り両用とし、その間に現在の梅田貨物線勾配部を撤去、その後にそこに上り線用の地下へ至る新勾配線路を作る可能性も考えられる。工事の大規模化はさけられないが。

いずれにしても、この場合、やはりあみだ池筋を掘り下げる必要性は生じる。

(追記2011/9/3)

最近発表された大阪市の資料によると、なにわ筋の踏切を解消するような話は出てこない。地下化総延長2.3kmのうちトンネル部1.5km、掘り割り部0.8kmとも書かれており、距離的にJR福島駅の向こうまで地下化するということではなさそうだ。やはり、地下化するのはなにわ筋の手前までと見て間違いない。なにわ筋踏切の解消はなにわ筋線完成後までまたねばならないようだ。